職場内でのモラハラに対処するには?
こんにちは!
今回のテーマは、職場におけるモラハラ(モラルハラスメント)について見ていきましょう!
職場での人間関係!全員がとってもいい人ならばどんなにいいだろうと思いませんか?
実際は、ある一定数の人間が集まれば、いろんな人がいます。自分には合わないと言う人も当然出てきます。そういう人との軋轢は誰でもどこでも発生します。これは仕方のない事なのです。
しかし問題がモラハラにあるとなると、話は違ってきます。
モラハラ加害者になる人は、自己愛性パーソナル障害があると言われています。
よく分からない方のためにすこし詳しく説明します。
自己愛性パーソナル障害とは?
自分に対して誇大なイメージを抱き、注目や賞賛を求める一方で、他者からのマイナスな評価に対して過敏に傷つきやすく、他者への共感がないという特徴があります。
- 自己愛って何?
自己愛とは、自分を大切にして自分を認め愛する力です。誰もが持っているものです。自己愛は年齢と共に成長していき他人にも愛情を注げるようになっていきます。
- 自己愛が未熟
自己愛性パーソナル障害の人はこの自己愛が未熟な状態なのです。
ありのままの自分を受け入れて愛することが出来ないのです。
この自己愛の未熟なところが自己を誇大化する、他者からの評価に敏感、共感性がないとなります。自分は特別、仕事が出来る、自分は特別扱いされるのが当然!という強い思い込みがあり、しかし実際は至って普通なのです。自分の評価と現実と食い違っているので、受け入れることができず、「怒りだす」「過敏に傷つく」「人を貶める」といった傾向がみられます。
相手の立場に立って物事を考えられないので、その場にふさわしくない言動や、自分の目的を達成するためには人を都合のいいように利用していきます。
この様な自己愛性パーソナル障害を持っている人がモラハラ加害者になってしまう傾向は非常に高いと言われています。
職場内でのモラハラとは?
主に言葉や態度、身振りなどで肉体的や精神的に心に傷を負わせ、被害者が職場を辞めなくてはならない状況に追い込まれたり、モラハラが続くことによって職場内の雰囲気が悪くなっていきます。
まずは、陰湿なやり方で、相手の心を傷つける攻撃からスタートします。それはとるに足りない事から始まります。
例えば朝出勤してきて顔を合わせて、自分は挨拶をしたのに向こうから挨拶が返ってこなかった!きっと私の挨拶が聞こえなかったんだな?と思い深く考えていません。
一見よくある事ですよね。
誰もがよくある事だと気にも留めない事や、ごく些細な事から少しづつモラハラは始まっていきます。
モラハラ行為は少しずつみんなが気が付かないうちに広がっていきます。被害者はそれほど大したことだとは思わず、ちょっとした皮肉や嫌がらせくらいにしか思っていません。
どういった人が被害者になるの?
誰もが被害者になり得ると思います。同僚同士でもありますし、男性が多い職場の中で女性が数人という場合や、既婚女性の妊娠が判明した、女性ばかりの職場でも発生します。
まずターゲットを一人決めます。一人に標的を定めると相手を非難してきます。
「仕事が遅い」「仕事が出来ない」「性格が悪い」と。それが本当なのか違うのか?そんなことは大して重要ではないのです。目的は標的を非難することだからです。
次第に周りにも及んでいき、批判や非難が受け入れられていきます。加害者を支持し始めるのです。
そして対立の責任は全て相手に押し付けてきます。ちょっと被害者が反論しただけで「性格が悪い」「頭がおかしい」と暴言を浴びせられ、だんだん仕事に集中できなくなり、本当に能率が悪くなり、また「仕事が出来ない」と非難されてしまう!
また嫉妬や羨望からモラハラをされてしまう場合も。被害者が他の人には持っていないものを持っていたりするとターゲットになってしまう事もあります。それは若さや可愛らしさ、スタイル、金銭面、友人関係、恋人がいる、仕事が出来る、上司からの評価が高い、など。
加害者が周囲から認められたいがために相手を蹴落とそうとして、相手の価値を貶めていきます。
加害者によるモラハラが姿を現すと、少しずつ周囲も変化していきます。
周囲が例え悪質な嫌がらせをされているのに気がついても、自分にモラハラが返って来やしないか?厄介な事に巻き込まれるのはゴメンだ!と自分の保身からか、被害者から遠ざかろうとしていきます。見て見ぬ振りをします。
「えっ!助けてもらえないの?」と思われましたか?
私は助けてもらえるほうに3割で、見て見ぬ振りをされるほうに7割だと思います。
ここで助けてくれる方は偉いと思います。だって人は誰しも厄介な事には巻き込まれたくないものなのです。薄情ですがそういうものなのです。金銭面、借金がある、暴力を振るわれているなどは一般的には一番関わり合いになりたくない問題ですからね。
モラハラが動き出してくると、何を言おうと、何をしようと、自分が悪いとなってしまいます。加害者は相手を追い詰め、混乱させ、仕事中に失敗をさせることしか考えていません。
コミュニケーションをとらない
被害者がどうしてそんなことをするのか?と聞いても、説明はしません。話し合いをさせないように、拒否の姿勢をとります。相手を認めない事で不安にさせ、自信を失わせ、仕事を失敗させるようにと、新たな攻撃の準備に取り掛かっていきます。
- 被害者の評判を落とす
- 周囲から孤立させる
- 嫌がらせをする
- 相手を挑発して非難する口実を作る
- やっていない事でもやっていると言う
加害者は職場内での自分の立ち位置を確保するために、自分の妨げになるような人を排除する必要があるのです。被害者が仕事が出来る人だったり、みんなから好かれる人であればなおさら憎しみを募らせていきます。自身の身を守ることが出来なくなるように力を弱めていきます。
自己愛性パーソナル障害の人は、他者から(被害者)生気を吸い取ります。生気とは生きる力、活力、生きる喜びや目標などを自分の物として体内に取り入れて栄養を取っていきます。モラハラをして活力を得て自分を保っていかないと生きていけないのです。意外と精神は脆いのです。
生気を吸い取られていく被害者は当然弱っていきます。生きる力もなくなり、活力は衰え、鬱々となり、目標も失い、周囲からは距離を取られていき、仕事も上手くいかなくなり、生きていても仕方のない人間なんだと思い込んでしまい、生きる屍になってしまいます。
対処法は?
- 被害内容は証拠として保存
挑発や攻撃だと感じたものは全て書き留めておくこと。日にち、曜日、時間を明記する。モラハラはDVと違い肉体的な暴力はほとんどありませんので、被害に遭ったこと自体証明することが難しいのです。
- 証人を探す
モラハラ加害者は一人の人をターゲットにするので、モラハラ行為をされていると話しても信じてもらえない場合もあります。加害者は、周囲の人には大人しく、明るく、面倒見のいい人で通っていることでしょう。誰彼構わず、モラハラはしません。用心深く目立たない行動をとりますので、二人っきりの時、二人にしか分からない方法でモラハラをしてくるでしょう。
たった一人でもいいのでモラハラをされていることを分かってくれる人を見つけて下さいね。
- 上司に相談
早めに助けを求めましょう。早めがいいでしょう。モラハラがエスカレートしない内に対応してもらいましょう。部署の変更、顔を合わせなくてもいいように休憩時間をずらしてもらうなど会社内で対処してもらいましょう。
- 冷静になる
加害者は相手を怒らせたり、混乱させたりして、対応のミスを誘うという方法が使われます。反抗して対立を招くよりも、大切なのは加害者の挑発には乗らない事です。
言葉や攻撃の裏に潜んでいる加害者の攻撃や悪意にはあくまでも無関心を装い、笑ってユーモアで切り返していきましょう。
冷静さを忘れずに、攻撃の罠にはまらない事。言いたいことは言わせておきましょう。悔しいかも知れません。どうして自分ばっかり。理不尽かも知れませんが、苛立たず、自身の身を守るためにも、言われたこと、されたことは後々のためにも書いておきましょう。
- 距離を取る
挨拶はきちんとしましょう。例え上辺だけでもいいです。しなかったらしないで挨拶をしない事を大勢の人の前で言いふらされたりするでしょう。この場合自分は挨拶はしないけど、自分に挨拶をしないのは認めないという事です。
加害者には出来るだけ近寄らない事。近寄らなくてはならない、話をしなくてはならない場合は一人では行かない。二人でもいいから誰かと共に行動をしましょう。加害者と二人っきりの空間にならないように注意をして!
二人っきりになりそうな予感がしたら、わざとトイレに立つなりしてその場から離れましょう。
- 退職する
これは最後の手段です。モラハラが完全にエスカレートしてしまったら、自分では止めることは出来ません。上司に訴えても、友好な対策を取ってくれない場合も考えられます。
権力欲が強い加害者は、陰険な方法で他人を操り、ライバルを蹴落として他人を貶めれば自分が偉くなったように感じるのです。
上司や責任者がモラハラ加害者であってもおかしくないのです。上司がこのタイプだと、自分の権力を維持するために、また他人を操り、標的を定めて精神を壊していけばいいのです。
本人に落ち度がなくても、邪魔になった社員を辞めさせる方法は色々あります。
ワザと難しい仕事を与えて、その仕事に失敗させてそれを理由にやめさせる!心理的な嫌がらせを繰り返し自ら辞表を出させるなど。私生活で離婚歴があることが分かるとその部分を突くのも加害者の得意技です。人の弱点や弱みを突くことは悪い事とは思っていません。
「だって事実なんでしょう!」と平気で言います。
職場でのモラハラの場合は、責任者が一緒になってモラハラの対策を考えていき、加害者の好きにさせておかない方針を取る必要があります。
どんな社員でも人権が尊重されるよう会社側は目を向けていかなければならないでしょう。
DV、モラハラ問題のご相談を受け付けています。
まずはお気軽にあなたのお悩みをお聞かせください。